CMOSの撮像素子で動画を撮ると動きモノが歪むという問題。動画を撮る人には常識的問題らしい。
実は別に動画でなくても、一眼レフのフォーカルプレーンシャッターにも同様の問題が起こる。フォーカルプレーンシャッターは高速になるとスリットがフィルム面を縦か横に走るが、そのとき動きモノを撮影するか、あるいはカメラが動くと(動きの方向と速度にもよるが)逐次露光することになるので、直線が斜めになったり曲線になったりする。
今時の一眼レフは縦走りで膜速も速いと思われるので、この問題が顕著にならないのだろうが、機械のシャッターを明けっ放しにして電子シャッターを切る仕組みのカメラでは問題が目立ち始める。
CMOSの電子シャッターはフォーカルプレーンシャッターと同じで画素を左から右、あるいは上から下と逐次スキャンするらしい。だから以前
中村文夫さんがK20Dのレポートの後半で触れていた現象が起こる。この手の電子シャッターを
ローリングシャッターと呼ぶらしい(逐次露光という意味でフォーカルプレーンシャッターのスリットと同じ)
機械のシャッターを明けっ放しにして電子シャッターを切るというのは静止画を撮る今時の一眼レフではほとんど無いが、動画では当たり前になってくるのだ。
Mike Kobalさんと言う方が最近のデジタル一眼を使った
ローリングシャッターのテスト画像を公開している。すばらしく斜めに歪んでいる!。実際にこんなに速くカメラを振ることはないと思ってしまうが、手持ちでカメラが微妙に左右に動くとこんにゃく状にフラフラするのは意外に気になるのだ。気にしだすと堪え難いと言って良い。
ほとんどのデジタル一眼がCMOSを使っている今、動画のこの現象は解決出来ないでいた(CCDは全面読み出し=
グローバルシャッター なのでこの問題は起こらない)。考えてみればこんな基本的な問題が一眼レフのフラグシップカメラでさえ放置されたままというのは情けない話なのでR。
そこで期待されているのがパナソニックのGH2に乗るかもしれないと言われるグローバルシャッターを備えた素子だ。以前ズイコーフォーサーズあれこれのHiroさんのところで特許が話題になっていたものだと思う。
CMOSで
グローバルシャッターというのがどのくらい大変なことなのか俺は知る由もないが、もし出来るとなれば今の動画カメラにとって画期的と言って良いことなのだろう。
なお、関連する話で機械式のフォーカルプレーンシャッター(つまり今時の一眼レフやミラーレスカメラのスチル撮影用のシャッター)はもう一つ
「動体制止効果」に関する問題もある。ごみ取りやローパスやホットミラーなどで撮像素子前に分厚い?カバーが施された現代のデジタルカメラではそれが問題になるらしい。実際の現象として指摘する人はあまりいないと思うのだが。
そんな問題もグローバルシャッターになれば全て解決出来るのだと思う。さらに高速読み出しで得られた画像をデジタル処理してブレ補正やHDR等への応用も考えられると言う。
...良いことずくめのようだが、これらが電子的にすべて解決してしまうと、キカイが得意の日本のカメラメーカーのアドバンテージが増々無くなり、アジア勢の総攻撃をくらう危険性もまたはらんでいるのでR!!!